生き残ったワラビーを救え、地元当局が食物投下作戦 豪森林火災
(CNN) オーストラリアの大規模な山火事で生存の危機に直面するワラビーを救おうと、地元ニューサウスウェールズ州が食物投下作戦に乗り出した。
州環境当局の責任者によると、この1週間でサツマイモやニンジン1000キロ以上を投下した。
ワラビーはカンガルー科の動物。ニューサウスウェールズ州には、絶滅の恐れがあるオグロイワワラビーなどの群れが生息している。
オグロイワワラビーは険しい岩場などにすみ、火災があっても大半は生き残るが、生息地周辺の植生が焼失してえさ不足に陥ることが多い。
同責任者によると、オグロイワワラビーを救うための食物投下は過去に例があるものの、今回ほどの規模で実施するのは初めてだという。
昨秋からの山火事で死んだ動物の数は、昆虫やカエルを除いても同州だけで数百万に上るとみられる。オーストラリア全土で計10億匹の動物に被害が及んだとの説もある。
州当局はワラビー生息地のえさや水の量が回復するまで、補給作戦を続ける構えだ。現地に生息する動物の数や種類、えさの状況を把握するため、カメラの設置も進めているという。
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— Matt Kean MP (@Matt_KeanMP) January 11, 2020